久高島(くだかじま)

神の島の怖い話【立ち入り禁止】久高島で絶対に入ってはいけない聖域

神の島の怖い話【立ち入り禁止】久高島で絶対に入ってはいけない聖域

久高島(くだかじま)は、沖縄本島東南部の知念岬から東海上5.3kmに位置する平坦な離島です。特別な観光スポットがあるというわけではなく、昔からの自然豊かな沖縄の美しい海や静かな集落の景色が残されています。

久高島には、立ち入り禁止の神聖な場所以外にも暗黙のルールがあります。島の人々が大切に守ってきた聖地なので、しっかりと確認してから訪れるようにしましょう。

この記事では、久高島が神の島と呼ばれる由縁、絶対に立ち入ってはならない場所と決まりについてまとめました。

神の島の怖い話【立ち入り禁止】神の島と呼ばれる理由

久高島は、琉球の創世神アマミキヨが天から下りてきて国づくりを行った琉球王朝においての聖地です。

琉球王朝時代には、歴代の国王が王族の最高神女であるノロ(祝女)と共に渡って礼拝を行っていた歴史があり、神の島と呼ばれています。

土地は神様のものという認識があり、公有地を除いた土地に私有地はなく、自治会で「総有」するという琉球王朝時代からの慣しが沖縄で唯一残っています。

海の彼方の理想郷ニライカナイに繋がる聖地ともされ、五穀発祥の地として儀式が今も執り行われています。

久高島の神女「ノロ(祝女)」

ノロ(祝女)は琉球神道においての神官です。琉球の神々と交信することができ、祭祀の際にはその身に神が憑依し、神そのものになる存在といわれています。

久高島では古くから「男は海人、女は神人」ということわざが伝わり、成人後の男性は漁師に、女性は神女になるということでした。

神女は神人(カミンチュ)ともいい、その中でも位の高い人が「ノロ」と呼ばれます。

最も神聖な祈りの地「フボー(クボー)御嶽」の奥にある円形広場は、神事イザイホーやフバワク行事などが行われる場所です。

1年を通して様々な祭祀がある中で12年に一度の「イザイホー」は特別重要な神事でした。島で生まれ育った30歳〜41歳までの既婚女性が神女になるための儀式を経てナンチュ(新しい神女)になります。

受け継ぐ女性が不在のため、イザイホーは1978年を最後に2014年に至るまで行われていません。

久高島に怖い話はある?

久高島は神が宿る島。立ち入り禁止の場所に足を踏み入れたらありえないことが起きたなど、少し怖いと感じるような不思議な話が語り継がれています。知った上で訪れることをおすすめします。

久高島には呼ばれた人だけが行ける

久高島のことを大切に感じている沖縄の人たちも「気軽には訪れない」と言います。

久高島には呼ばれないと行けないため、久高島に興味があってこの記事を読んでいるとしたら「神様に呼ばれている」かもしれないですね。

もしそうでない場合は、天候や交通手段に問題が出るなどの理由で訪問が叶わないという噂があります。

小石ひとつ持ち帰ってはならない

島のものは、なにひとつ持ち帰ってはいけません。

小石や貝殻・砂、草木などを持ち帰り「体調が悪くなった」「事故に遭った」「災難に見舞われた」といった理由で、返しに来る人がいるのは有名な話です。返却をすると嘘のように回復するといいます。

知らなければ何気ない気持ちで記念として持ち帰ってしまう方も多いかと思いますが、そこにあるのが一番だという考えで行動するのが良いようです。

イシキ浜で泳いではならない

イシキ浜は島の中ほどの東海岸に位置します。理想郷ニライカナイから神様が乗った船がやってきて船を停泊させた場所といわれています。

この浜に五穀が入った壷が流れ着き、それから久高島・沖縄本島へ穀物が広まったという伝説があります。

非常に神聖な海岸なので遊泳は禁止されています。また、遊泳OKのビーチはメーギ浜のみと決められています。

立ち入り禁止の聖地

島内には、御嶽(うたき)・拝み所(うがんしょ)・殿(とぅん)・井(かー)などの聖地が点在しています。久高島の人たちの心の拠り所です。

その中でも、最も神聖な地とされる「フボー(クボー)御嶽」は1年を通して立ち入りが禁止されています。行けるのは入り口までです。

立ち入り禁止の注意書きの看板がない場所でも、どこに続いているか分からないような細い道には無理に入り込まないようにしましょう。

また、神事・行事がある日は琉球神道の神職者の神人(カミンチュ)以外、集落から北側には行けないので注意して下さい。